2005年03月05日

株価の予測なんてしなくてもいい?

 「初心者のための株式投資入門」カテゴリを更新するのは約半年ぶりなわけで、自分でも今まで何を書いていたのかすっかり忘れてしまってました。
 えーっと、自分で読み返してみますと、前回までで、将来の株価を予測する手法として、テクニカル分析ファンダメンタル分析を紹介しました。今回からしばらくは、その2つの手法とは全く異なる考え方を紹介して行こうと思います。将来の株価の予測なんてしなくても儲かるよというお話です。
 これは、現代ポートフォリオ理論や金融工学の基礎となっているものなのですが、毎度のことながら、難しい話は抜きにして、気楽に書いていこうと思います。難しい話なんて私にはできませんから。

 さてと。まずは株のリターンの話から始めます。私でも簡単に理解できるぐらいの話です。
 株のリターンというのは、要は株価が何パーセント上がったのか、です。銀行預金の利息と全く同じです。100万円預けて105万円になったら、利息は5%ですよね。ただし、銀行預金と違って、株価は下がる場合もあります。その場合はマイナスのリターンということになります。100万円で買った株が95万円になったら、リターンは「-5%」ということです。超簡単な話ですが、一応下に計算式を書いておきます。

リターン ={(株を売った値段)−(株を買った値段)}/(株を買った値段)×100[%]

 また、リターンを計算する期間によって、年次リターンとか月次リターンとか日次リターンという呼び方をします。100万円で株を買い、1年後に105万円になったら、年次リターンは5%というわけです。銀行預金の利息は、通常年次で計算しますよね。なお、リターンは、実際に株を買ったり売ったりしなくても、買ったつもり、売ったつもりで計算できます。

 ここで、例を挙げましょう。最近何かと話題のライブドアの、ここ一週間の株価(終値)と、日次リターンを示します。終値というのは、その日の最後に取引が成立した株価のことです。


ライブドアの株価(終値)と日次リターン
日付終値日次リターン
2005年2月28日 365 -
2005年3月1日 363 -0.55%
2005年3月2日 363 0.00%
2005年3月3日 355 -2.20%
2005年3月4日 346 -2.54%


 こうやって日次リターンは毎日計算できるわけです。(2月28日は、前日の株価を載せてないので計算していません。)この調子で1年分計算してみたのですが、上の表みたいにすると長くなり過ぎるので、グラフで描いてみます。


ライブドアの株価(終値)の日次リターン 2004/3/5〜2005/3/4
ライブドア株価(終値)の日次リターン

 グラフを見てみると、大体ゼロパーセント付近か、ちょっと下の日が多く、10%を超えたり-10%を下回ったりする日は、めったに無いということが分かります。さらに、15%や-15%の外側となると、ほんの数日しかありません。要するに、0%から上下に行けば行くほど、そういう日は少なくなっているわけです。

 「だから何?」って話ですが。えーっと、疲れたので今回はここまでで。
2004年10月23日

将来の株価を予測する方法 その3

 「将来の株価を予測する方法 その3」として、今回は、「企業の将来価値の予測に基づいた方法」について書きます。いわゆる「ファンダメンタル分析」ってやつです。
 と言っても、具体的なファンダメンタル分析の手法の解説はしません。ファンダメンタル分析とは何なのか、どういう手法なのか、ということについて書いていきたいと思います。

 ファンダメンタル分析というのは、一言で表すと、株の本質的な価値を算出して、現在の株価と比較すること、です。
 以前、株価は群集心理によって決まる、そして群集心理は色々なものに影響される、と書きました。その説明はテクニカル分析を行う人にとっては正しいのですが、ファンダメンタル分析を行う人にとっては「大事なことを説明し忘れている」ことになります。ファンダメンタル分析では次のように考えます。

 「短期的な株価の上げ下げは確かに群集心理によって決まる。しかし、長い目で見ると、株価はその株の本質的な価値から離れることはない。」

 これを図にすると下のようになります。

ファンダメンタル分析

 ファンダメンタル分析においては、細かい株価の上げ下げは予測することができない、と諦めます。様々な要因により変化する群集心理がこの先どうなるかなんて、誰にも分からないからです。(一方テクニカル分析では、変化の兆候が株価に現れる、と考えます。)
 その代わりに、実際の株価の背後にある「本質的な価値」を算出します。そして、実際の株価と比較して、株価が安ければ買い、高ければ売ればいいのです。なぜなら、長期的に考えれば、株価が本質的な価値と同じになる時期が、いつかは来るはずだからです。ちなみに、「本質的な」は、「fundamental(ファンダメンタル)」の日本語訳です。
 また、ファンダメンタル分析の考え方からすると、本質的な価値より低い値段で株を売るのはバカ、高い値段で株を買うのもバカであるということになります。そういうバカは群集心理に踊らされて株を売ったり買ったりするわけですが、そのおかげで、ファンダメンタル分析をする人は、本質的な価値の上昇に加えてさらに大きな利益を得ることができるのです。

 ファンダメンタル分析の考え方は以上のような感じです。(間違ってたら教えてください。) しかし、これを聞くと、次のような疑問が沸きます。
  • 株の「本質的な価値」とは何か? どうやって算出するのか?
  • なぜ、実際の株価が本質的な価値から離れることは無い、と言えるのか?
 2番目の疑問に答えるのはそれほど難しくありません。群集は、永遠にバカであり続けることはない、というのが答えです。納得できるか否かは別問題ですが。(群集がバカであり続ける期間の長さによって、短期とはどれぐらいで、長期とはどれぐらいなのか、が決まるわけです。)

 問題は1番目です。本質的な価値とは、簡単に書くと、その株を持つことで儲けることのできるお金の合計です。それは、冒頭に書いた企業の将来価値(今後どの程度成長し、どの程度利益を上げ、そして株主をどの程度儲けさせてくれるのか)の予測に基づいて算出します。(算出方法については、後々書いていきます。私も日々勉強中です。)
 ここで問題なのは、企業の将来価値を正確に予測するのはとても難しい、ということです。例えば、私は株式会社に勤めているのですが、自分の会社が3年後にどの程度の利益を出すかなんて、さっぱり分かりません。と言うより、3年後倒産せずにいるかどうかすら定かではありません。私なんぞを雇っている限り潰れるのもそう遠くないということは、間違いないのですが。
 また、プロの証券アナリストによる予測も、大してアテにならないという研究結果があります。この辺は、以前にも紹介した「ウォール街のランダム・ウォーカー」「予測ビジネスで儲ける人々」に詳しく書いてあります。

 結局のところ、株の本質的な価値の算出は、将来予測というあやふやなものを使っているため、なかなかうまくいかないというのが実情のようです。要は、ファンダメンタル分析は難しい、ということです。
 私としては、ファンダメンタル分析に対して、テクニカル分析ほど積極的に「役に立たない」と言うつもりはありません。ゴールデンクロスだのトレンドラインだの三尊天井だのを覚えるぐらいなら、財務諸表の読み方を覚えた方がよっぽど役に立つと思います。(株式投資以外でも役に立ちます。)
 ただし、難しい、ということだけは言っておきたいと思います、はい。今回は、こんなところで。次回からは、そもそも株価の予測なんてできない、というお話をしていく予定です。

 では、また。
2004年10月11日

将来の株価を予測する方法 その2

 今回は、将来の株価を予測する方法の続きです。将来の株価を予測する方法のうちの「群集心理の予測に基づいた方法」について、解説、というより私の思うところを書いていきたいと思います。

 「群集心理の予測」なんて書くと、なんか心理学とかの領分のような気がしますが、ここで書くのは、「テクニカル分析(チャート分析)」についてです。あなたが例え初心者の方だとしても、この言葉は一度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
 テクニカル分析というのは、一言で表すと、過去の株価のパターンから、「こうなったときはこうなる」というルールを見つけ出すことです。(株価だけじゃくて出来高とか騰落率とかのデータも使われるみたいですが。)ルールというのは、例えば、株価の時系列グラフを書いてみて、それが人の頭と両肩のカタチに見えたらこのあと株価が下がる、とかいう単純なものから、生産現場で使われる統計的品質管理チャートを株価に適用してどうなるとか、フィボナッチ数列と比べてどうなるとかを見るといった複雑なものまであります。
 そして、そのルールは将来にも通用するに違いない、と考えるのがテクニカル分析の基本的な姿勢です。
 なぜ過去のデータから見つけたルールが将来にも通用するのか。それは、過去の株価は市場参加者の群集心理によって決められており、その群集心理はある程度パターン化できる。なので、そのパターンを株価から読み取れれば、それは将来の株価にも現れる、という論法です。

 さて、テクニカル分析について、普通はここから個々のルールの具体的な解説に入っていくのでしょう。が、ここでは解説はしません。そもそも私には解説できないし、少なくとも私は、しても無駄だと考えているからです。もっとはっきり言うと、テクニカル分析は役に立ちません。はい。えーと、テクニカル分析に関しては、はっきり言ってこの辺で終わりにしたいです。

 が、まあ、そうもいかないと思うので、もう少し書きます。

 テクニカル分析がなぜダメか。いろんな本やサイトに、有効だって書いてあるじゃないか。はい、そうですね。ですが、それに対する反論も数多くあります。ここでは、その反論を幾つか上げておきます。
  • 過去のルールが将来も通用する保証は無い。
  • あるルールに従って儲けられることが知れ渡れば、そのルールは使えなくなるはず。
  • 今まで行われた多くの実証試験で、テクニカル分析の有効性が確認されたことはほとんど無い。
 過去のデータのパターンからルールを抽出するという手法は、株価の予測に限らず様々な分野で研究されています。初歩的な線形自己回帰分析はもとより、非線形回帰の分野では、任意の関数形状にフィッティングできるモデリング手法もあります。そういった手法を使えば、この世にあるどんなテクニカル分析よりも複雑なルールが抽出できるでしょう。(私もちょっとやったことがあります。)
 しかしそれでも、テクニカル分析を使って、実際に継続的な儲けを手にするのは難しいと思います。あなたがもし株式投資初心者ならば、テクニカル分析の前に、次回から説明する予定の、「ファンダメンタル分析」と呼ばれる手法を勉強することを心からおすすめします。

 それでもテクニカル分析について知りたいというあなたは、「ウォール街のランダム・ウォーカー」「予測ビジネスで儲ける人々」といった本を読んでみてください。できればリンクからAmazonで買ってください。よろしくお願いします。えへへ。
2004年09月30日

将来の株価を予測する方法

 投資成績を公開し始めてから、保有銘柄の日々の値動きが気になってしまっているヒロです。そんなスタンスではいかん。俺は長期投資家なんだ。

 ともあれ。今回から、「将来の株価を予測する方法」について、書いていきたいと思います。この話は長くなる予定なので、今日は導入ってことで。よろしくお願いします。

 まず初めに言いたいのは、「株価を予測することは簡単である」ということです。実際、誰でも、どのようにでも株価を予測することができます。当てずっぽうに言った言葉だって、予測は予測です。

 よって、「株価の予測」には、次の条件を付けてください。「その予測を使って、継続的に儲けることができる」こと。これです。これが知りたいんだろ?

 えー、この条件がないと、例えば「明日の日経平均は今日とほぼ同じ値に落ち着くと思われますが、ある程度の値動きは予想されます。また、市場に影響を与えるような事件などが起こった場合は、さらに大きく値動きするかもしれません」みたいなのも、「株価の予測」で、しかも当たったことになってしまいます。重要なのは、儲けられるか否か。しかも、継続的に。継続的というのは若干難しいですが、株というのは偶然儲かる場合も往々にしてよくあることなので、偶然の儲けを上回らなければいけない、ということです。

 さて、上記の条件を踏まえた上でも、株価を予測する方法はあります。と、一般には信じられています。その方法は、大きくは「群集心理の予測に基づいた方法」「企業の将来価値の予測に基づいた方法」の2つに分かれます。群集心理も企業の将来価値も株価に大きな影響を与えるはずなので、それらが予測できればおのずと株価も予測できるというわけです。

 次回は、前者の「群集心理の予測に基づいた方法」について、踏み込んで説明していこうと思います。
2004年09月16日

株式会社とは何か その2

 「株を買うならここを読め」、通称「かぶここ」へようこそ! ヒロです。通称って一人で決めてもいいのかな。まあいいか。

 ところで、今回は、以前にもちらっと触れたことのある木村剛氏のブログ「週刊!木村剛」「上場は「買収してもいいよ」という宣言である」というエントリに畏れ多くもトラックバックをぶちかましております。すみません。(すぐ謝る)

 どうも木村氏はトラックバックしているブログを結構マメにチェックしておられるようで、このブログも氏に読まれるかもしれないと思うとにわかに緊張してくるのですが、タイトルを読んだ瞬間に読むのを止めるか、または仮に読み進めたとしても、まともな神経の持主ならば、記事の書き出し部分で読む気力を喪失すると考えられるため、いつも通り気楽に書いていきます。(あれ? そもそも俺以外誰も読んでいない?)

 さて、今回は、前回の「株式会社とは何か」の続きです。前回、株式会社の経営者は、株主様のために儲けを出そうと一生懸命努力する、という意味のことを書きました。儲けを出して株主に還元できないと、株主はその経営者をクビにして、もっと有能な人にすげかえるからです。(逆に、儲けをたくさん出せれば、その経営者を雇い続けるために、株主は高給を出すわけです。)

 しかし、ここで疑問が浮かびます。現実問題、たとえば私のような何のコネも力も無い小口株主に、今の経営者をクビにして別の人を探して連れてくるなんてことができるのか? と。経営者をクビにするかどうか、みたいな話は、民主制ならぬ株主制(持ち株数によって票数が決まる制度、私の造語なので覚えないこと)で決まるのですが、そんな面倒なことをするよりも、単に株を売っ払うほうが簡単ですよね。そうして株を売る人が増えると当然株価は下がりますが、もしクビにならないのならば、(株を発行してお金を集めたあとなんだから、)経営者は株価がどうなろうが知ったこっちゃないのでは。

 ところがよくできたもので、少なくとも株式市場で株が取引されている(上場している、と言います)会社は、「買収」される可能性があります。株価が低い、けど経営者を変えれば株価が高くなりそう、そういう会社は買収されます。水戸のおばばに株を買い占められます。何? 水戸のおばばを知らない? 男一匹ガキ大将を読んで出直してきなさい。

 ともあれ、買収とは、過半数以上の株を買い占めることです。ある企業が株を買い占めれば、その企業の一存で、今の経営者をクビにすることができます。なので、経営者は、誰かに買収されないように、株価を高く保とうと努力します。株価を高く保つためには、皆が欲しがるような株でなければなりません。皆が欲しがるような株とはつまり、株主に利益が還元される株、ということです。

 というわけで、上記木村氏のブログも読んでみてください。このエントリを読むよりも、買収について、遥かによく理解できるはずです。だったら最初にそう書けよ。すみません。

 以上、二回に渡って、株式会社とは何か、について書きました。次回からは、(今度こそ、)将来の株価を予測する方法について、書いていきたいと思います。

 では、また。
2004年09月15日

株式会社とは何か

 全国3000万×10^(-7)人の「株を買うならここを読め」ファンの皆様、こんばんは。ヒロです。そんなにいないか。

 以前にもちょっと書きましたが、この株式投資というカテゴリには、株式投資についての話を書きます。今回で、6個目のエントリになります。私が理解している範囲のことをカンタンに書いていきますので、気楽に読んで頂きたいと思います。

 さて、前回、「将来の株価を予測する方法」について次回から書き始めます、などと言っていたのですが、その前に、そもそも株式会社っつーのは何なのかについて、ちょっと触れておいた方がいいかなと思いました。計画通り行かないのはブログに限らずいつものことなので、気にしないで下さい。

 えーと、そうですね、例えば私が、なんか事業でも興して大儲けしたいと考えたとします。いや、常に考えてますが。でも、事業の元手となるお金が無いので、誰かに借ります。例えば銀行に借ります。貸してくれればですけど。さらに、株を何枚か発行して、あなたに買ってもらってお金を集めます。買ってくれればですけど。

 これが、株式会社です。わーい。私、経営者です。あなたは、株主。会社のオーナーは、株主であるあなたです。(銀行は「債権者」です。)

 で、私は、事業で儲けるわけです。儲けの中から、銀行には借りたお金の利息を払ったり、少しずつお金を返したりします。あなたには、儲けの中から配当金を支払います。(または、自社の株を買い戻します。)さらには、もっと事業を大きくするために投資もします。そうすると、来年はもっとたくさん儲けられるかも知れないので。

 逆に、私が事業で儲けられず、会社が倒産したとします。ありそうな話です。その場合、事業のために買った設備などは、債権者が差し押さえます。ただし、その差し押さえ分で借金が返しきれない場合でも、会社のオーナーであるあなたの資産は安全です。(ただ、株は紙切れになってしまいますが。)

 また、あなたは、株を他の人に高く売っても構いません。株を売買する場所があり、その株を高く買いたいという人がいれば、売れますよね。この「場所」が、株式市場です。
 株式市場で株が大勢の人に売買されることで、会社のオーナーは大勢になり、ころころと入れ替わりますが、経営者は私のままです。ただし、オーナーが経営者をクビにして別の人を雇うことを決めたら、私はクビです。そうならないために、株主様のために儲けを出そうと一生懸命に努力するわけです。

 そう、株式会社は、株主の利益のために事業をします。経営者のためでもなく、社員のためでもなく、銀行のためでもありません。

 どうです?株主になりたくなってきたでしょ?

 以上、株式会社についてざっと説明しました。買収の話とかもう少ししたい気もしますが、今日はこの辺で。

 では、また。

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2004年09月11日

株価はなぜ上がったり下がったりするのか その2

 前回、株価はなぜ上がったり下がったりするのか、と言うタイトルのエントリーを書いたんですけど、読んでみたらタイトルに対する答えになっていない内容だったので、もう少し、書いてみます。

 タイトルの問いに対する答えを一文で書くとすれば、「市場参加者のコンセンサス(合意)が様々な要因により変化するから」です。

 ここで、有名な「株式市場美人投票論」を紹介します。これは、ケインズとか言う英国の偉い人が考えた話だそうですが、これをわかりやすく説明している、「ウォール街のランダム・ウォーカー」(バートン・マルキール著、日本経済新聞社)という本を引用してみます。

 ケインズは当時のイギリス市民なら誰でも理解できる喩えで、株式投資を説明した。それがかの有名な「新聞紙上美人コンテスト」である。これは当時、ロンドンのある大衆紙がアトラクションとして、定期的に新聞紙上に100人の美女の顔写真を掲載して、不特定多数の読者に六名連記で投票させた催しのことである。そして、この「美人コンテスト」で選ばれた美女たちに、最も近い投票をした読者に、多額の賞金が与えられた。  ちょっと頭のいい読者なら、この美人投票に勝つためには、読者個人の美的基準は全く無関係なことに気づくだろう。この場合のもっと優れた投票戦略は、むしろ他の読者たちが美人と思う顔のほうを選ぶことである。  しかし、よくよく考えると、この理屈はとてつもなく拡散していく。結局のところ、これは不特定多数の読者が皆同じような目論見で参加しているゲームなのだ。したがって、この場合の最適な投票戦略は、自分が美人と思う人たちを選ぶのではなく、何が平均的なコンセンサスになるかということに関する、不特定多数の参加者の、平均的な見方を予測することにある。

 わかりやすかったですか?

 株式市場に置き換えましょう。新聞の読者=株を買う人、美人投票で選ばれる人=上がる株、です。で、上がる株とは、株を買う人たちが「今後上がっていくだろう、と皆に思われているだろう」と考えている株、ということです。そして、株を買ったら、「今後上がっていくだろう、と皆に思われなくなった」と考えた時点の価格で、売ればよいのです。

 ただし、その株を買ってくれる人がいれば、の話です。その人は何を考えているのでしょう?

 これに対する答えは、「その人はバカである」です。(いや、私が考えたんじゃないですよ。前出の本にもそう書いてあります。)ただし、その人よりもさらにバカが現れてより高い値段で株を買ってくれたとしたら、その人はバカではありません。

 というように、結局のところ、株価は集団心理で決まります。その集団心理というものは、前回書いたような、会社の業績や人気、金利や為替、国際情勢や自然災害に影響される、というわけです。

 ようやく前回とつながりました。

 さて、皆さんは今、こう言いたいに違いない。「株価がなぜ上がったり下がったりするのかなんてどうでもいい、要は、どうやって儲けられるかが知りたいんだ!」

 はい、では次回から、将来の株価を予測する方法について、書き始めたいと思います。ようやく本題という感じですね。

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2004年09月10日

株価はなぜ上がったり下がったりするのか

 毎度おなじみの斜め読み推奨ブログ「株を買うならここを読め」です。そろそろタイトルを変えるべきか。

 ともあれ、今回は、株価がなぜ上がったり下がったりするのかについて書こうと思います。

 株で得する一番わかりやすい(簡単な、とは言いません)方法は、株を安いときに買い、高いときに売る、これです。誰にでもすぐに理解できますね。私にも、これぐらいは理解できます!(大威張り)

 例えば・・・そうですね、日本を代表する企業の一つ、トヨタ自動車の株を例に取りましょう。今日2004年9月9日のトヨタ自動車の株価は、一番安いときで4210円、一番高いときで4270円でした。一日の間に、株価が変わったわけです。
 コンビニとかスーパーとか、その辺の店に売っている商品の場合、値段が一日のうちにコロコロ変わるなんて普通はありえません。なんで株ではそんなことが起こるんでしょうか。

 東京証券取引所の「株式取引とは」では、株価の動く理由を、次の6つであるとしています。
  • 会社の業績
  • 会社の人気
  • 金利
  • 為替
  • 政治・国際情勢
  • 自然災害・天候
 この辺は詳しく話し始めると混乱するので(私が)、上記サイトを読んでみてください。要は理由は色々あるよってことです。そんなんでいいのか。まあ、基本的には、その会社が利益を出しているかどうか、そして、多くの人に今後も利益を出し続けられると思われているかどうか、によって、株価が決まってくると思えばいいんじゃないでしょうか。今回は、これぐらいにしておきます。

 それと、もう一つ。以前、私の友人で、株価というのはその株が持つ唯一絶対の指標で、株を売ったり買ったりする人は、その指標に従い、安いと思えば買って高いと思えば売る、と思っている奴がいました。(わかります?)
 が、もちろんそうじゃないです。例えば、私たちがYahoo! ファイナンスで見ることのできる株価は、「この値段で株が売買されました」という記録です。買う人と売る人の間で価格に対する合意が取れなければ、取引が成立しません。最も近い過去に取引された値段、これが私たちが通常目にする株価です。
 私の友人と同じ勘違いをしている人がもしかしたらいるかも知れないので、念のために書いておきました。

 次回は何を書こうかな。そろそろ本質的な話に入って行きたいと思いますが。

 では、また。
2004年09月08日

株主のメリット その2

 開始以降、順調にページビューが減り続けている、「株を買うならここを読め」です。どーもどーも。自分で読むのでゼロにはなりません。

 さて、前回、株を買うと儲かるって話をしたんですけど。それだけだと色々と誤解を受けそうなので、もう少し続けて書いてみようと思います。何で株価が上がったり下がったりするのかは、次回にしたいと思います。

 さて、今書いた通り、株価は上がったり下がったりしますので、高いときに買って低いときに売れば、その分、損をします。当然です。これが一般に、株式投資は危険だとか、株を買うなんて信じられないとか、株の話はどうでもいいがとにかくお前の言うことなど信じられない、などと言われる理由です。すみません、最後のは私個人の問題でした。

 ここで、そういうことを言う人に聞きたいのは、「じゃあ銀行に預けとけば、絶対に損をしないのか?」ってことです。もちろん、銀行に預金しておけば、元本が減る心配はありませんが。(1000万円以上預金がある人はちょっとアレですけど、とりあえず置いといて。)

 そう、元本が減らなくても、損をする場合はあります。それは、物の値段が上がっていく、という場合です。すなわち「インフレ」ですね。

 銀行預金や、タンス預金(変な言葉だな)は、インフレに対して無力です。自分の資産の価値が減っていくのを、黙って見ているしかありません。それに対して、株価はインフレの場合(非常に大雑把に、総じて言えば)上がります。(なぜ上がるのかについては、また後日にでも。)また、株のほかにも、値段が上がる金融商品はたくさんあるでしょう。

 インフレはお金の価値の減少を意味します。要するに、金額が減らないからと言って、保有資産を全て銀行預金につぎ込んでおくのは、今後インフレが起こらない方に「賭けている」のと同じ、なのです。分かっていて賭けをするのは構いませんが、「損をしたくないから」という理由で銀行預金以外の金融資産を持たないでいるのは、矛盾です。

 ということで、周囲の人に「株を買うなんて、損するから止めとけ」と言われたら、さらっとこう返しましょう。「インフレに対するリスクヘッジの一環だよ」と。間違っても、このblogを読んだ、などと言ってはいけません。軽蔑されます。

 では、また。
2004年09月06日

株主のメリット

 早くも大反響(私の脳内で)の、「株を買うならここを読め」です。偉そうなタイトルの割には、いっぱいいっぱいです。

 さて前回、「株とは何か」について勝手な話を勝手に書きました。その中で、株を買うとその会社のオーナーになれる(ので偉そう)と言う話を書きました。ですが、単に偉ぶることが出来るだけなら、私以外誰も株を買おうとはしないでしょう。ちゃんと、それ以外にもメリットがあるのです。

 つーか、それが無きゃこんなブログ読まないよね。はい。そうです。アナタにもお分かりの通り、株主(株の持ち主)になる最大メリットは、

 株を買うと儲かる!

ってことです。終わり。

 いや、まあ、あれですよ。キャピタルゲインとインカムゲインとかそんな話も書こうかと思ったんですけど、みんな知ってるでしょ?(投げやりな感じで)

 冗談です。簡単に書きます。なぜ、株を買うと儲かるのか? 大きく分けて、2つの理由があります。
 まず、株価(株の値段)は、上がったり下がったりします。株価は1日のうちに何回も何回も変わります。落ち着きが無いったらありゃしません。それはともかく、買ったときの株価より売ったときの株価の方が高ければ、その分儲かります。(そりゃそうだ。)こうして得た儲けのことを、キャピタルゲインと言います。
 一方、株には「配当」というものがあります。株を発行している会社が事業で儲かったら、お金を株主に分けてくれるのです。そのお金のことを配当と言います。(って言うか、会社の持ち主は株主なので、会社は株主の言うことを聞かねばならないのです。儲けたらその分持ち主によこせよ、って感じ。何か悪どいな。)こういった収入のことを、インカムゲインと言います。

   ただ、会社は、配当を支払うかわりに自社株買いをして株価を上げ、株主にキャピタルゲインを取らせることもありますので、上記2つは全く別物と言うわけでもはありません。この辺はまた後日、機会があれば。

 え?株主優待はどうなるのかって?いいとこ突きますね。自分で調べなさい。嘘です。株主優待も、配当みたいなもんです。お金で貰うか物で貰うかの違いです、きっと。

 とにかく、株を買うと儲かるよ、と言う話でした。次回は、キャピタルゲインに焦点を当てて、「株価はなぜ上がったり下がったりするのか」と言う話を、私の能力の続く限り、テキトーに書こうかと思います。

 では、また。
2004年09月04日

株とは何か

 何から書くか迷ったのですが、株式投資に関する最初の話として、まず「株とは何か」を書くことにしました。

 ですが、難しい話は抜きにしようと思います。もちろん、エクイティファイナンスとデットファイナンスの経営戦略上の相違点や、オプションに関する法律上の制約によるポートフォリオインシュアランスの非完全性について、などから話を始めても良いのですが、このブログの読者であるあなたには、あまり理解できないのではないかと思います。私にもさっぱり分かりません。

 ということで、本題です。

 質問:株とは何か?

 答:「会社の持ち主になれるチケット」です。

 はい。私の理解はそんなもんです。

 私は現在、幾つかの会社の株を保有してます。ということは、それらの会社の持ち主(オーナー)なわけです。すごいです。偉そうです。  と言っても、通常、一つの会社は株を何枚何枚も発行しており、私はそのうちのほんの僅かを持っているだけです。ですので、正確に言うと、私は、大勢いる持ち主の中の一人、なわけです。

 ですが、持ち主であることに変わりはありません。そして、持ち主だと偉そう、というだけでなく、ほかにもメリットがあります。次回はそのメリットについて書いてみたいと思います。 

 また、この辺をもう少しちゃんと知りたい、と言う方は、例えば、東京証券取引所の「株式取引とは」や、Yahoo!ファイナンスの「株式入門」など、金融関連の色々なサイトを見て、勉強してみてください。で、私に教えてください。

 では、また。

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