2004年10月23日

将来の株価を予測する方法 その3

 「将来の株価を予測する方法 その3」として、今回は、「企業の将来価値の予測に基づいた方法」について書きます。いわゆる「ファンダメンタル分析」ってやつです。
 と言っても、具体的なファンダメンタル分析の手法の解説はしません。ファンダメンタル分析とは何なのか、どういう手法なのか、ということについて書いていきたいと思います。

 ファンダメンタル分析というのは、一言で表すと、株の本質的な価値を算出して、現在の株価と比較すること、です。
 以前、株価は群集心理によって決まる、そして群集心理は色々なものに影響される、と書きました。その説明はテクニカル分析を行う人にとっては正しいのですが、ファンダメンタル分析を行う人にとっては「大事なことを説明し忘れている」ことになります。ファンダメンタル分析では次のように考えます。

 「短期的な株価の上げ下げは確かに群集心理によって決まる。しかし、長い目で見ると、株価はその株の本質的な価値から離れることはない。」

 これを図にすると下のようになります。

ファンダメンタル分析

 ファンダメンタル分析においては、細かい株価の上げ下げは予測することができない、と諦めます。様々な要因により変化する群集心理がこの先どうなるかなんて、誰にも分からないからです。(一方テクニカル分析では、変化の兆候が株価に現れる、と考えます。)
 その代わりに、実際の株価の背後にある「本質的な価値」を算出します。そして、実際の株価と比較して、株価が安ければ買い、高ければ売ればいいのです。なぜなら、長期的に考えれば、株価が本質的な価値と同じになる時期が、いつかは来るはずだからです。ちなみに、「本質的な」は、「fundamental(ファンダメンタル)」の日本語訳です。
 また、ファンダメンタル分析の考え方からすると、本質的な価値より低い値段で株を売るのはバカ、高い値段で株を買うのもバカであるということになります。そういうバカは群集心理に踊らされて株を売ったり買ったりするわけですが、そのおかげで、ファンダメンタル分析をする人は、本質的な価値の上昇に加えてさらに大きな利益を得ることができるのです。

 ファンダメンタル分析の考え方は以上のような感じです。(間違ってたら教えてください。) しかし、これを聞くと、次のような疑問が沸きます。
  • 株の「本質的な価値」とは何か? どうやって算出するのか?
  • なぜ、実際の株価が本質的な価値から離れることは無い、と言えるのか?
 2番目の疑問に答えるのはそれほど難しくありません。群集は、永遠にバカであり続けることはない、というのが答えです。納得できるか否かは別問題ですが。(群集がバカであり続ける期間の長さによって、短期とはどれぐらいで、長期とはどれぐらいなのか、が決まるわけです。)

 問題は1番目です。本質的な価値とは、簡単に書くと、その株を持つことで儲けることのできるお金の合計です。それは、冒頭に書いた企業の将来価値(今後どの程度成長し、どの程度利益を上げ、そして株主をどの程度儲けさせてくれるのか)の予測に基づいて算出します。(算出方法については、後々書いていきます。私も日々勉強中です。)
 ここで問題なのは、企業の将来価値を正確に予測するのはとても難しい、ということです。例えば、私は株式会社に勤めているのですが、自分の会社が3年後にどの程度の利益を出すかなんて、さっぱり分かりません。と言うより、3年後倒産せずにいるかどうかすら定かではありません。私なんぞを雇っている限り潰れるのもそう遠くないということは、間違いないのですが。
 また、プロの証券アナリストによる予測も、大してアテにならないという研究結果があります。この辺は、以前にも紹介した「ウォール街のランダム・ウォーカー」「予測ビジネスで儲ける人々」に詳しく書いてあります。

 結局のところ、株の本質的な価値の算出は、将来予測というあやふやなものを使っているため、なかなかうまくいかないというのが実情のようです。要は、ファンダメンタル分析は難しい、ということです。
 私としては、ファンダメンタル分析に対して、テクニカル分析ほど積極的に「役に立たない」と言うつもりはありません。ゴールデンクロスだのトレンドラインだの三尊天井だのを覚えるぐらいなら、財務諸表の読み方を覚えた方がよっぽど役に立つと思います。(株式投資以外でも役に立ちます。)
 ただし、難しい、ということだけは言っておきたいと思います、はい。今回は、こんなところで。次回からは、そもそも株価の予測なんてできない、というお話をしていく予定です。

 では、また。
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